成長因子(グロースファクター)って何?GF配合の育毛剤とその効果
成長因子(グロースファクター)は、化粧品や美容形成の分野では以前から応用されていた成分です。現在では育毛・薄毛治療にも活用されてきており、育毛剤も配合されるようになってきました。そんな成長因子や成長因子配合の育毛剤についてみていきましょう。
目次
成長因子(グロースファクター)にはどんな効果があるのか?
成長因子(グロースファクター)は医療や美容の業界では既に認知・応用されているものでしたが、育毛業界でも治療や育毛剤の配合成分として近年利用されるようになってきました。
成長因子という名前から概ねの効果は想像できるかも知れませんが、薄毛治療や育毛の観点から成長因子がどのような効果を持っているのか見ていきましょう。
①毛母細胞を活性化する
成長因子(グロースファクター)の中には、細胞分裂を促す効果を持ち、皮膚を再生させる効果を持っているものがあります。
年齢などにより代謝が衰えた毛母細胞の増殖や分裂を再び活発にさせることで、髪の毛の成長を促すことが出来るようになります。
②頭皮の血行を促進する
成長因子(グロースファクター)の働きの1つに、血管の新生(血管を新しく作り出す)を促したり、頭皮の血行を促進させたりする効果があります。
頭皮の血行が良くなることで、髪の毛の成長や細胞分裂に必要な栄養が頭皮に十分行き渡るようになり、太く長い抜けにくい髪の毛へと成長しやすくなります。
③ヘアサイクルを整える
毛髪が生えてから抜けるまでの過程をヘアサイクルといいます。
ヘアサイクルは3段階に分けることができ、それぞれの占める期間は異なります。
- 成長期:約85%
- 中間期(退行期):約1~2%
- 休止期:約10%
成長因子(グロースファクター)の中には、ヘアサイクルが乱れて休止期に入っている髪の毛を、成長期に戻す効果のあるものもあります。
つまりヘアサイクルが正常化することで、再び成長させて抜けにくくすることが出来るようになるのです。
また血行不足やストレスなどが原因で乱れたヘアサイクルの髪の毛でも、ヘアサイクルが正常化することで、再び成長させて抜けにくくすることが出来るようになります。
ただしヘアサイクルの正常化にともない初期脱毛が発生する可能性があります。
初期脱毛とは古い毛髪から新しい毛髪に生え変わることで、古い毛が一気に抜け落ちる現象です。
生え変わりの証拠なので、それほど心配することはありません。
AGA治療で起こる初期脱毛とは、どんな症状で、期間や回数はどのくらいなのか...
成長因子は種類がたくさんある
成長因子は種類が多く、その働きも多岐にわたり、皮膚の再生から骨形成や血管新生など重要な役割を担っています。
髪の毛の成長などに関わる成長因子には、どのようなものがあるのか?以下の表にまとめました。
発毛に効果がある成長因子一覧
成長因子 | 期待できる発毛効果 |
---|---|
線維芽細胞増殖因子 (FGF) |
・FGFは線維芽細胞を刺激することでコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促す ・FGFは23種類あり、その中でもbFGFは血行を促進する働きがある |
インスリン様成長因子 (IGF) |
・毛母細胞に作用し、ヘアサイクルにおける成長期を延長させ、後退期や休止期を縮小させる働きがある |
血管内皮細胞増殖因子 (VEGF) |
・bFGFと同様に血管に作用し、血行促進効果が期待される ・既存の血管から分岐して血管を形成したり、血管がないところに新たに血管をつくる |
幹細胞増殖因子 (HGF-1) |
・ヘアサイクルの休止期の毛髪に働きかけ、髪が成長を行う成長期へと移るように誘導する |
ケラチン細胞増殖因子 (KGF) |
・髪の毛の主成分となるケラチン細胞を活性化させることで、髪の毛の成長が促され、発毛効果が期待できる |
話題の成分、キャピキシルとは?
キャピキシルはLUCAS MEYER COSMETICS社というカナダの会社で開発された、成長因子成分と植物エキスの混合成分です。
キャピキシルは育毛業界で最も注目されている成分の1つであり、現在では様々な育毛剤に配合されるようになってきました。
キャピキシルの主な成分は「アカツメクサの花の抽出液」と「成長因子成分アセチルテトラペプチド-3」です。
アカツメクサの花の抽出液には、ビオカニンAと呼ばれるイソフラボンの一種が豊富に含まれています。
ビオカニンAは、AGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)を生成する5α-リダクターゼに対して強い抑制力を持っています。
また、4つのアミノ酸で構成されるアセチルテトラペプチド-3は、毛包の構造維持に働きかけることにより、ミノキシジル以上の育毛効果を持つことが確認されています。
アセチルテトラペプチド-3は臨床的にも効果が認められており、信頼のおける成分と言えるでしょう。
キャピキシルについては、こちらの記事にまとめてありますので参考にしてください。
キャピキシルは、ミノキシジルの3倍もの効果があることが臨床試験で証明されて...
おすすめの成長因子配合育毛剤
成長因子を配合している育毛剤についてご紹介します。
薄毛治療クリニックでは、HARG治療という方法で成長因子を注入してもらうことも出来ますが、市販の育毛剤でも成長因子配合のものがいくつか出ています。
クリニックに通うのが抵抗がある場合は、育毛剤から試してみても良いかもしれません。
BOSTONスカルプエッセンス
12,800円
- キャピキシルと、ミノキシジル誘導体のピディオキシジルを主な有効成分として含むスカルプエッセンス
- 株式会社エスロッソから2010年に発売
- 効果の高い育毛成分を含みつつも皮膚への刺激が少ないことが特徴 -同シリーズのシャンプーやサプリも販売しており、併用すると育毛効果が高まる
- 女性は使用できないが、これとは別に女性専用のシリーズがある
BOSTONスカルプエッセンスは、日本先端医療医学会が発行する学会誌「先端医療と健康美容・第2巻」に掲載された医学会のお墨付きのスカルプエッセンスです。
- キャピキシル:毛髪環境が覚醒
- ピディオキシジル:休止期のヘアサイクルを刺激
- フラーレン:抗酸化力と保湿効果
- オレアノール:男性ホルモン起因を優しく排除
- 成長因子:細胞を活性化しヘアサイクルの正常化
「キャピキシル」は脱毛抑制作用と毛根復元による発毛作用があるため、ミノキシジルよりも優れているといわれます。
また「ピディオキシジル」はミノキシジルと同等の発毛効果があるといわれ、しかも副作用の心配がありません。
BOSTONスカルプエッセンスは脱毛抑制と発毛を副作用を心配せずにしたい方におすすめです!
医学会が認定したというボストンスカルプエッセンス。
非常に誉れ高いスカルプエ...
モンゴ流スカルプエッセンスDeeper3D
キャピキシルと8種類の成長因子、モンゴロイド3大伝承成分が配合されています。
これらの他に新成分リデンシル配合なのが特徴的です。
- DHQG:バルジ領域の幹細胞を刺激し毛乳頭の細胞を活性化
線維芽細胞の活性化による代謝促進効果で休止期を短縮 - EGCG2:頭皮炎症の原因となるIL-8を抑制し炎症を抑える
バルジ領域とは毛髪を生成するための細胞を作り出すところで、そこから生成される発毛因子が毛母細胞となります。
リデンシルを頭皮に塗布することでバルジ領域の幹細胞を刺激し、毛の元となる毛乳頭細胞を活性化させます。
線維芽細胞とは、コラーゲンやエラスチン・ヒアルロン酸などの成分を作り出す役割がある細胞のことです。
加齢によるコラーゲンの減少で進行する薄毛抑制に期待出来るだけでなく、頭皮の炎症を抑えることで抜け毛を防いでくれます。
リデンシルとキャピキシルを併用したモンゴ流Deeper3Dは新らしい薄毛改善と抜け毛予防をしたい方におすすめです。
近年育毛業界で注目を集めているグロースファクター(成長因子)やキャピキシル...
ザスカルプ5.0c
キャピキシルと4種類の成長因子に加え、発酵プラセンタエキス配合なのが特徴的です。
- 抜け毛の原因となる男性ホルモンの働きを抑止
- 髪の元になる毛母細胞を増殖
- 血行促進作用
プラセンタとは胎盤のことですが、熱処理工程で様々な栄養素が損なわれます。
しかし安全性の高いSPF豚の発酵熟成プラセンタを使用することで、殺菌処理を極力抑えることで栄養素が損なわれないようにしています。
キャピキシルや発酵熟成プラセンタだけではない様々な成分が豊富に配合されています。
- オクタペプチド-2:バジル領域に働きかけ休止期の毛根にある幹細胞を活性化
- オリゴペプチド-41:毛乳頭細胞を活性化し弱った毛髪を蘇生
色素細胞に働きかけメラニン合成を引き起こし白髪改善 - センブリエキス:頭皮の血行を促進し毛穴の酸化を抑制
- グリチルリシン酸2K:抗炎症作用と抗アレルギー作用で頭皮環境を守る
- アロエベラ葉エキス:保湿力で頭皮の環境を整える
ザスカルプ5.0cは多くの成分で様々な角度から薄毛、育毛対策をしたい方におすすすめです。
ザスカルプ5.0Cは、話題の新成分キャピキシルや、発酵プラセンタが配合され...
エピトロフィル
エピトロフィルは自宅で出来るHARG治療キットで、発毛・育毛に有効な6種類の成長因子と56種類のペプチド、各種ビタミン、ミネラル有効成分が強力に発毛を促します。
香港から個人輸入する上、医薬品に相当しますので、使用には若干の抵抗を感じるかもしれません。
その場合は、他の育毛剤の使用を検討する方が良いでしょう。
バイタルウェーブスカルプローション
バイタルウェーブスカルプローションは、スカルプエッセンスの中では最安値を目指しつつ、キャピキシルや成長因子を配合した商品です。
比較的割安に購入できますので値段に抵抗のある方や育毛活動初心者におすすめです。
各育毛剤を比較してみた
エピトロフィルを除いた育毛剤は、どれもキャピキシルを5%配合しているため、GF成分の種類が比較すべき対象となります。
GF成分の配合量はどの育毛剤も不明であるため、配合している種類だけで単純比較すれば、Deeper3Dがダントツで配合しているGF成分の種類が多い事が分かります。
一方で、価格と用量の点ではザスカルプやバイタルウェーブ スカルプローションの方が、他の商品よりも割安だと分かります。
結局どれが良さげか
自宅で使える成長因子配合の商品を、4つの育毛剤と1つの医薬品で比べてみると、育毛剤の中ではDeeper3Dが多数のGFとキャピキシルを配合していることが分かります。
価格は安いものではありませんが、返金保証や定期コースにより割引購入(注文後、すぐに定期コースの中止も可)できますので、定価よりも割安で買えるのでお得です!
BOSTON スカルプエッセンスやザスカルプ 5.0cなどは、あまりコストを掛けたくない方や、育毛剤初心者で迷っている方などにおすすめです。
成長因子配合育毛剤のメリットは?
成長因子を配合した育毛剤は、どんな点で優れているのでしょうか?メリットについてまとめました。
安全性が高い
成長因子はもともと身体に存在している成分です。
したがって、外部から取り入れたとしても安全性は高く、人体への悪影響の心配はないと言えるでしょう。
効果が持続しやすい
成長因子は細胞を活性化してターンオーバーを促したり、コラーゲンやエラスチンといった成分の分泌を促したりするため、効果が現れるまでには2週間ほど時間がかかります。
一方で、一度効果が出るとそのまま効果が持続しやすい特徴があります。
そのため、クリニックでは成長因子の注入をオプションで用意しており、基本はAGA治療薬で脱毛を抑制し、成長因子治療で発毛を定期的に促す方法をとっています。
デメリットは?
成長因子は人が成長するにしたがって、徐々に減少していく成分です。
身体の健康の維持や向上のためには欠かせない成分ですので、外部から補うにしても身体にとってデメリットになることは特にないと言えるでしょう。
総括
成長因子(GF)は薄毛治療に効果的であることが分かりました。
- 成長因子には様々な種類がある
- 期待できる抜け毛予防や発毛効果が複数ある
- 毛母細胞を活性化させて毛髪の成長を促す
- 頭皮の血行を促進し栄養素を行きわたらせる
- ヘアサイクルを整え毛髪を抜けにくくする
- 様々なGF配合育毛剤が発売されている
薄毛治療にはフィナステリドやミノキシジルといった治療薬が使われてきましたが、これらには副作用があります。
一方、キャピキシルや成長因子などを配合した育毛剤なら、手軽で安全に抜け毛予防や育毛・発毛効果を期待できるようになりました。
こうした育毛剤ならクリニックに通院するよりもコストを抑えることができますので、薄毛予防としても使う価値は十分にあります。
実際に育毛剤を使った方々の体験談や口コミを参考にするためにこちらの記事をご覧ください。
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12,800円
- キャピキシルと、ミノキシジル誘導体のピディオキシジルを主な有効成分として含むスカルプエッセンス
- 株式会社エスロッソから2010年に発売
- 効果の高い育毛成分を含みつつも皮膚への刺激が少ないことが特徴 -同シリーズのシャンプーやサプリも販売しており、併用すると育毛効果が高まる
- 女性は使用できないが、これとは別に女性専用のシリーズがある
最終更新日: 2021-04-13
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成長因子(グロースファクター)
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