【必見】薄毛は漢方で改善できるの?効果とメカニズムを徹底解説!
薄毛はコンプレックスの原因になるため早く改善したいところですよね。西洋医学の薬を使う方法がありますが、漢方も薄毛に効果があるといわれています。どのような仕組みで薄毛を改善するのか、漢方の使用方法などについてご紹介します!
目次
そもそも漢方とは
漢方は、漢の時代に伝わった東洋医学のことです。
漢方薬は、植物由来の生薬や鉱物、動物由来の原料を組み合わせ、体質の改善による治療を目的として作り出される薬です。
西洋医学で使用する薬とは違い、即効性はありませんが、作用が穏やかで副作用が少ないというメリットがあります。
男性・女性を問わずに使うことができます。
頭頂部や生え際が薄くなってきた際には、漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。
中医学での薄毛の原因とは?
中医学において髪は、腎の華や血餘(けつよ)などと呼ばれます。
腎臓が生命エネルギーの源になっており、腎臓が活発に働いていることで、丈夫な髪が作られる*という考えから、髪は腎の華と呼ばれているのです。
また、血餘は「血の余りもの」のことで、血液が足りていないと丈夫な髪が育たず、逆に血液が余っていれば髪がしっかりと育つと考えられています。
つまり、腎臓の機能が落ちていたり血液が足りてなかったりすると、薄毛になるという考えなのです。
西洋医学においては、薄毛は生活習慣やホルモンバランス、ヘアサイクルなどが乱れることで起こるものとされています。
これらの要因が複雑に絡み合うことで毛の成長が妨げられ、早い段階で抜け落ちることによって薄毛になるのです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
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薄毛は3つのタイプに分類される
中医学・東洋医学においては、薄毛は3つのタイプに分類されます。
タイプによって適した漢方薬が異なるため、必ずチェックしておきましょう。
血虚タイプ
血液が不足しているために髪を作ることができず薄毛になるタイプです。
元々の血液量が少ないか、何らかの理由で一時的に血液量が低下していると考えられます。
薄毛の他にも、肌荒れや冷え性、めまいや立ち眩みなどを引き起こすことがあります。
原因は鉄分不足なので、ホウレンソウやレバーなどから積極的に鉄分を摂ることが大切です。
気虚タイプ
頭には、身体を温めるエネルギーが集まると考えられています。
慢性的な病気や虚弱体質などの理由で気が足りなくなることで、髪を育てる機能が低下し、薄毛になるとされています。
ストレスや過度なダイエットなどが原因です。
薄毛の他に、食欲不振や胃もたれ、疲れやすいといった症状が現れます。
生活習慣を整えることが大切です。
腎虚タイプ
腎臓の機能が低下していることで健康な髪を作れなくなり、薄毛に繋がると考えられています。
老化や生活習慣病などが腎虚の原因です。
薄毛の他に、不妊や精力減退、耳鳴り、頻尿などの症状があります。
生活習慣を整えることが大切ですが、老化を防ぐことはできないため、それだけでは十分な改善が期待できません。
薄毛への漢方の効果
漢方を飲んだからと言って、すぐに育毛や発毛、抜け毛の減少といった効果が現れる訳ではありません。
また、劇的に髪が増えることはないので注意しましょう。
長く使い続けることで少しずつ体質を改善させることが目的です。
薄毛になりやすい栄養状態や血流が悪い状態などを改善することで、薄毛を抑えられる可能性があります。
また、漢方薬は白髪の改善にも役立つとされています。
これは、白髪の原因の一つに、気虚を引き起こすストレスが挙げられるためです。
白髪が気になる人は漢方を試してみてはいかがでしょうか。
薄毛に効果的な生薬成分
漢方は、症状や体質に合わせて調合されたものを飲む必要があります。
持病や現在飲んでいる薬との飲み合わせなども考える必要があるので、自己判断で使用しないことが大切です。
薄毛に効果的な生薬の成分には、高麗人参とサンザシがあります。
それぞれの特徴をご紹介します。
高麗人参
高麗人参は、中国や朝鮮半島の各地に自生する植物で、ジンセノサイドという成分に注目が集まっています。
ジンセノサイドはサポニン配糖体というものの一つで、血行を促す働きがあるといわれています。
そのため、頭皮の血流が促され、育毛に必要な栄養がしっかりと行き渡るようになると考えられるのです。
どれだけ栄養を摂っていても、頭皮への血流が低下していると栄養を届けられず、丈夫な髪は作れません。
サンザシ
サンザシは中国に自制する植物で、果実酒やドライフルーツなどとしても用いられています。
サンザシにもサポニンが含まれているため、頭皮への血流の促進が期待できます。
また、西洋医学において薄毛はヘアサイクルが乱れることで起こると考えられていますが、サンザシにはヘアサイクルを整える働きがあるといわれているのです。
薄毛に効果的な漢方3選
西洋医学において薬は様々な製薬会社から販売されています。
漢方の場合は、ツムラ株式会社が多くの国内シェアを占めています。
薄毛には、どのような漢方が用いられるのかご紹介します。
桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)には、次の生薬が含まれています。
桂皮(ケイヒ) | 血流を改善する |
---|---|
茯苓(ブクリョウ) | 胃の消化作用を正常にする |
牡丹皮(ボタンピ) | 内臓機能を向上させる |
桃仁(トウニン) | 血流を改善する |
芍薬(シャクヤク) | 筋肉の硬直を和らげる |
血虚タイプの薄毛に使用されます。
桂枝茯苓丸には、滞った血液の流れを良くすることで、頭皮に十分な栄養を送り届けられるようにする効果が期待できます。
加味逍遥散(カミショウヨウサン)
加味逍遥散(カミショウヨウサン)には、次の生薬が含まれています。
当帰(トウキ) | 血流を改善する |
---|---|
茯苓(ブクリョウ) | 胃の消化作用を正常にする |
牡丹皮(ボタンピ) | 内臓機能を向上させる |
白朮(ビャクジュツ) | 代謝を改善する |
芍薬(シャクヤク) | 筋肉の硬直を和らげる |
柴胡(サイコ) | 炎症を鎮める |
山梔子(サンシシ) | 肝臓の機能を向上させる |
甘草(カンゾウ) | 炎症を鎮める |
薄荷(ハッカ) | 胃の消化作用を正常にする |
生姜(ショウキョウ) | 代謝を改善する |
東洋医学では血が不足すると、気が余ると考えられています。
余った気は熱に代わり、温かい気体が部屋の上方に溜まるように、頭の方へと流れていきます。
そうすると、のぼせやイライラなどの症状が現れるのです。
西洋医学では、これを自律神経が乱れている状態としています。
このような症状は、更年期障害の女性に多くみられます。
閉経に伴ってホルモンバランスが崩れることで自律神経にも影響が及ぶのです。
加味逍遥散の最大の特徴は、頭に流れた気を全身に巡らせて、さらに不足した血を補うことです。
これによって自律神経を調整し、ホルモンバランスを整えます。
また、炎症を抑える効能によって、薄毛への効果も期待できます。
頭皮に炎症が起こると頭皮環境が乱れ、育毛に悪影響が及びます。
このように、頭皮環境を整えつつ体質を改善することができるのです。
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)には、次のような生薬が含まれています。
当帰(トウキ) | 血流を改善する |
---|---|
茯苓(ブクリョウ) | 胃の消化作用を正常にする |
蒼朮(ソウジュツ) | 胃の消化作用を正常にする |
白朮(ビャクジュツ) | 代謝を改善する |
川芎(センキュウ) | 血行を促進する |
沢瀉(タクシャ) | 水分代謝を調整する |
血の巡りを良くすることを目的とした漢方です。
全身に栄養を与えつつ血行を促し、さらには余分な水分の排泄を促します。
そうすることで、頭皮に十分な栄養が供給されるようになり、薄毛の改善が期待できるのです。
漢方に副作用はあるの?
漢方は西洋医学の薬よりも副作用が起こりにくいといわれています。
しかし、患者に合わない漢方を使用することで副作用が起こる恐れがあります。
そのため、「証」という概念に基づいて患者の体質や症状に適した漢方を選ぶ必要があるのです。
また、天然由来だから安心という訳ではなく、食物アレルギーで重篤な症状が起こる人がいるように、漢方でも同じような症状が現れることも考えられます。
特に注意したい生薬が加味逍遥散などに含まれる甘草です。
甘草を過剰摂取すると、グリチルリチン酸2Kが腎臓の働きに作用し、尿中へのカリウムの過剰排泄とナトリウム再吸収を促します。
その結果、偽アルドステロン症という状態になり、血圧上昇やむくみ、ひどい場合には脱力感や不整脈などを引き起こすのです。
利尿薬やステロイド薬との併用によって副作用のリスクが高まるとされているので、必ず漢方医に現在服用している薬を伝える必要があります。
生薬が含まれている育毛剤「長春毛精」
薄毛が気になるため育毛剤を使っている方もいるのではないでしょうか。
育毛剤に含まれる成分は、西洋医学に観点から頭皮や髪に良いとされる成分なのですが、実は生薬が含まれている育毛剤もあります。
発毛・育毛サロンが開発した「長春毛精」です。
次のような生薬が含まれています。
成分名 | 効果 |
---|---|
甘草 | 炎症を抑える |
ヒノキ | 血行を促す |
アロエエキス | 頭皮を潤す |
シャクヤクエキス | 炎症を抑える |
ショウキョウエキス | 炎症を抑える |
大豆たんぱく質水解物 | 頭皮を潤す |
トウキエキス | 血行を促す |
オタネニンジンエキス | 血行を促す |
ヘチマエキス | 頭皮を潤す |
ベニバナ | 頭皮を潤す |
ヨモギエキス | 女性ホルモンを整える |
コメ胚芽油 | 頭皮を潤す |
劇的に髪を増やす作用はないものの、生薬の効果によって炎症を抑えたり頭皮を潤すことにより、髪が生えやすい環境を整えられます。
漢方と育毛剤を併用して、身体の内側と外側の両方から状態を整えましょう。
長春毛精について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
日本初の発毛・育毛専門サロンのバイオテックと、漢方の権威「長春中医学院」と...
漢方の効果的な使用方法
漢方薬の効果を引き出すためには、正しい方法で飲む必要があります。
西洋医学の薬は食後に飲むことが多いのですが、漢方薬はどのような飲み方が正しいのでしょうか。
効果を引き出す飲み方をご紹介します。
空腹時に白湯で飲むと吸収が良い
漢方薬は食前30分や食後2時間など空腹時に飲むことが推奨されています。
漢方は複数の生薬を組み合わせて作られており、何らかの干渉を受けることで簡単に効果が薄れてしまいます。
食後に飲むと漢方が食べ物と混ざって効果を発揮しづらくなるのです。
また、白湯で飲むと漢方が吸収されやすいのでおすすめです*。
お茶やコーヒーなどで飲むと、生薬の有効成分の作用を阻害する可能性があります。
成分は作用し合うため、漢方以外の成分はできるだけ一緒に摂らない方が良いのです。
しっかり飲み続ける
漢方薬は、病気を治すようなものではなく、体質を変えることで症状の改善を期待するものです。
一度、漢方薬を飲んだだけでは体質を変えることはできません。
本来の機能を取り戻すためには、長い時間が必要なのです。
途中で漢方薬を飲むのをやめてしまうと再び体質は悪い方向へと戻っていき、また最初の状態から飲み続けていかなくてはならないので、もったいないです。
漢方薬は長く飲み続ける必要があるものと割り切って、根気よく続けてくださいね。
また、飲み忘れを防ぐために、毎日決まったタイミングで飲むことをおすすめします。
なお、飲み忘れても2回分を一度に飲んではいけません。
総括
漢方薬は西洋医学とは異なる考えに基づいて調合された薬です。
しかし、血行不良や自律神経の乱れなど、薄毛の原因については考え方に共通点があります。
そのため、漢方をうまく使うことで薄毛の改善が期待できます。
薄毛に使う漢方について重要なポイントを以下にまとめました。
- 体質に合ったものを飲む必要がある
- 持病や現在服用している薬などについて漢方医に伝える必要がある
- 漢方は薄毛を治すのではなく体質を変えて薄毛のリスクを減らすもの
- 長く飲み続けなければ効果は期待できない
- 生薬を使用した育毛剤と漢方を併用するのがおすすめ
漢方薬は、あくまでも補助として扱い、ライフスタイルや頭皮環境の改善、頭皮マッサージなどを行いましょう。
なお、AGAはプロペシアなど薬によって進行を抑えられる可能性があります。
漢方だけで治そうとするのではなく、西洋医学の薬もうまく使ってくださいね。
最終更新日: 2020-07-21
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薄毛対策・薄毛治療
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